先月よりリストが増えたから、市場が伸びている。前回いた企業が消えたから、廃業した。再取得したファイルだけでは、どちらも判断できません。検索条件や出力上限、情報の更新、手元の除外処理によっても、一覧の顔ぶれは変わります。
最初に作るのは市場分析ではなく、「二つの取得結果のどこが違うか」を説明する表です。以下では説明用の架空キーを使い、前回と今回の企業集合、列の値、未確認理由を分けて比較します。Atlasに差分配信機能があるという説明ではなく、取得済みファイルを利用者側で照合する手順です。
1. 比較する前に、条件と取得範囲を固定する
前回のファイルに、検索条件、実行日時、出力種別、列一覧、取得上限、並び順、除外台帳の版を添えて保存します。日本語の依頼文だけでは、実際に適用された条件が分かりません。画面やツールが解釈した条件も記録します。
| 確認点 | 差分を生む例 | 対応 |
|---|---|---|
| 検索条件 | 都道府県や規模を変更した | 別条件の比較と明記する |
| 取得範囲 | 毎回上位100行だけ取得した | 全候補の増減とは呼ばない |
| 出力状態 | 途中失敗・部分出力だった | 比較を止めて状態を確認する |
| 後処理 | 除外台帳や名寄せ基準が変わった | 取得直後と加工後を分けて比較する |
同じ条件名でも、片方だけ取得上限に達していれば、企業の入れ替わりが全体の変化を表すとは限りません。また、再取得した二つのファイルは同時点の固定データではありません。確認できるのは、それぞれの取得時点で返った範囲の違いです。
2. 法人キーで、共通・今回のみ・前回のみに分ける
架空例の前回キーは DEMO-A、DEMO-B、DEMO-C、今回キーは DEMO-B、DEMO-C、DEMO-D です。名称の表記が変わっても同じ会社として追えるよう、取得できる法人番号などの識別子を使います。番号は文字列として保持します。
| 区分 | 架空キー | 今回の確認作業 |
|---|---|---|
| 共通 | DEMO-B、DEMO-C | 連絡先などの列変更を確認する |
| 今回のみ | DEMO-D | 条件一致と連絡可否を確認する |
| 前回のみ | DEMO-A | 不在理由を要確認として残す |
前回三社=共通二社+前回のみ一社、今回三社=共通二社+今回のみ一社です。差分は今回のみ一社、前回のみ一社ですが、合計件数の増減はゼロです。法人キーの欠損や重複がある場合は、この計算へ混ぜず要確認表へ分けます。
3. 同じ法人の値が変わったときは、元値を残す
共通企業は行全体が同じとは限りません。電話番号、所在地、従業員数など、比較する列を先に選び、「前回値・今回値・確認判断」を横並びにします。取得日時と元データに記載された情報時点は別なので、前者だけで最新情報と決めないでください。
たとえば共通の DEMO-B の従業員数が80から空欄になった場合、「80人減少」ではなく「今回値は未確認」と記録します。電話番号が空欄に変わった場合も、既存の架電履歴や連絡停止記録を自動削除しません。CRMへ上書きする前に、公式情報と社内ルールを確認します。
前回CSVと今回CSVを、法人キーで比較してください。元ファイルは変更しません。
検索条件、取得日時、出力範囲、上限到達・部分出力の有無を先に比較し、異なる点を報告します。
キー欠損・重複を要確認へ分け、共通、今回のみ、前回のみの三表を作ってください。
共通企業は指定列の前回値と今回値を残します。空欄への変化を減少や削除と判断しません。
両時点の件数と集合の検算を示し、不在を廃業、新規掲載を設立と呼ばないでください。4. 不在理由を調べ、営業で使う差分へ絞る
- 取得条件とファイルの完了状態を確認し、比較可能な範囲を確定する。
- 前回のみの企業は、公式情報や今回の条件との対応を人が確認する。
- 今回のみの企業も、既存顧客・連絡停止先・取引対象外を照合してから連絡候補へ進める。
- 差分表に理由、確認日、確認者、次の作業を記録し、未解決なら要確認のまま残す。
今回のみは「新しい営業候補」の手がかりにはなりますが、新設企業とは限りません。前回のみも廃業の確定ではありません。営業管理では「今回取得されなかったため再確認」など、観測したことだけを書けば、誤った自動処理を減らせます。
繰り返し取得する場合は取得枠の説明を確認し、毎回必要な列と件数を決めます。新規の検索・出力として取り直すことは、無料再取得の保証ではありません。継続する除外ルールは除外リストの管理と組み合わせます。
再取得したい頻度と、比較に必要な項目を相談する。二つのファイルそのものではなく、条件・列名・件数の記録を先に整理すると、比較方法を具体化できます。
確認した出典と、次に進む前の確認
製品仕様とリンクの確認日:2026-10-11。手順中の独自の管理表や判断基準は、利用者側で組む運用例です。Atlasの追加機能を示すものではありません。